屋久島スクーリングの評価と分析

point 生徒の評価をもとに
屋久島スクーリングを分析

屋久島スクーリングから帰ってきた生徒は口をそろえて「また行きたい!」と口にします。それはなぜでしょうか?

参加生徒を対象にアンケートを実施し、「SEAS 」と呼ばれる学校行事評価システムを用いて、全国のさまざまな学校行事 80,000 件のデータと屋久島スクーリングを比較、学術的な分析と評価が行われました。

学校行事評価システムSEASとは

学校行事の活性化・質の向上、特色ある学校づくりなどに役立てていただく為に、東京学芸大学とJTB教育総合研究室により研究・開発されたシステムです。生徒による評価をもとに検証、数値化・グラフ化し、生徒の自己成長を多角的にとらえるとともに取り組み姿勢なども交えた総合的な評価・検証・報告が可能です。

屋久島スクーリングのテーマは生命(いのち) 。屋久島での体験型学習を通して、今を、そしてこれからの社会を生き抜いていくために「直観力」「共感力」を磨き、身に付けてほしいと考えています。

  1. 「直観力」
    五感を通して本質を見極め、自ら選び取る力
  2. 「共感力」
    コミュニケーションを通して、他者と協働する力
屋久島で出会う「人」「自然」が気づかせてくれることは、「自分」という唯一無二の存在を「なりたい大人」へと導く大切なヒントになります。

屋久島スクーリングに参加した生徒約400名を対象にアンケートを実施しました。「満足度」「取り組みの姿勢」共に高い評価となり、生徒が積極性を発揮できる場となっていることがわかりました。「満足度と取り組みの姿勢のバランス」においても、とても高いレベルでバランスが保たれ、生徒の自主的な取り組みの上で高い満足を得られていることが証明されました。詳しい数値や生徒がどんな点で成長を実感したのか見ていきましょう。

行事への満足度と取り組み姿勢

満足度

満足度

取り組み姿勢

取り組み姿勢

「満足度」は屋久島スクーリングの「全体的な評価」の指標です。参加生徒の平均値が、受験校全体の数値を上回っているのがわかります。満足度が高いほど、生徒たちの学校行事への参加度や、学校への帰属意識も高いと考えられます。

「取り組みの姿勢」は、生徒の自主性や積極性あるいは受動性や消極性などの自己評価で、こちらも高い結果となりました。学校行事の効果は、生徒の取り組みの姿勢と連動すると考えられます。

満足度と取り組みの姿勢のバランス

満足度と取り組みの姿勢のグラフを見るとどちらの数字もバランスが良く、全国の平均を上回っていることがわかります。ただ「楽しかった」というだけではなく、屋久島スクーリングでの授業やアクティビティに仲間と積極的に参加することができ、そのうえで充実した時間になったと感じていたようです。

集団宿泊的行事での活動による成長度、生徒の自己評価

成長度

「成長度」は、屋久島スクーリングを通して「どのくらい成長したか」を、生徒の自己評価をもとに測定した結果です。最も高い評価となった「豊かな人間性」とは、自分の気持ちを伝え、相手の考えにも耳を傾け尊重できるコミュニケーション力を示す項目です。自己表現力や他者への共感性、傾聴能力などの総合的なコミュニケーション力の向上を実感していることがわかります。屋久島スクーリングには、自然や人とのつながりを感じ、自分という存在を見つめなおす学びの体験が満ちあふれていると言えます。

愛着・伝統・魅力についても全国平均を大きく上回る結果となりました。特に全国平均との差が大きいのが「伝統」の項目で、屋久島ならではのプログラムにおおぞららしさを感じる生徒が多いようです。